いつも人間関係でつまずいてしまうワケ

人間関係のいざこざは起きて当たり前!?

「人が持つすべての悩みは対人関係によるものである」と唱えたのはオーストリアの精神科医で心理学者のアルフレッド・アドラーです。

 

このアドラーの言葉を借りて逆に考えれば、「人間関係の問題は起きて当たり前」と捉えることができます。

 

この問題はアドラーが唱えていた時代から100年以上経過した今もなお普遍的な問題として色褪せず…いえそれ以上に色濃く、今の仕事に就いてから感じているところです。

 

それは私自身15年以上に亘って職場や学校において延べ10,000人以上の人々にカウンセリングや講演会を通してお話をお聴きしお伝えする中で、人間関係にまつわる問題、人間関係が発端となっている問題に多く遭遇するからです。

 

 

捉え方の違いなのか?感じ方の違いなのか??


この問題はどうしてこんなにも頻繁に起き、繰り返されてしまうのでしょう。

 

働く上で、もっと言えば生きる上で、人と関わることを避けることは出来ませんし、そういった経験をすることが生きることでもあります。

 

その上で人と人が関わる限り起こる問題があるとしたら、それらをどう解決すれば良いのか…これは心理士である私自身の課題でもありました。例えば人間関係の問題は「起きて当たり前」と捉える方もいれば、「自分のせい?」「自分に自信がないからうまくいかない?」「思いを伝えることが苦手だから…?」と考え、ますますうまくいかないループにはまってしまう方がおられることも事実です。

 

カウンセリングを重ねる中実感したのが、人が持つ“物事の見方・考え方”の違いです。あの人の言い方が、、、あの人の圧が、、、と相手のことを挙げると、確かにそうかもしれませんが、それはきりがありません。頑張っているからこそ起きてしまう人間関係のいろいろ(ごたごた‥)…とはいえ、家に帰ってまでそんなことを考えているなんてもったいないことです。大事なプライベートの時間は自分のためにあるはずなのに、頭から離れず考えてしまうのであればもしかしたらそちらの方が問題かもしれません。

 

いつも同じようなことで躓いたり、ストレスを溜め続けてしまうのには、必ずその人の中にある「捉え方=考え方の物差し」のようなものが働いていることに気づかされます。これはその人が成長する過程で経験したことの積み重ねから、知らず知らず身に着けた“思考の癖”なのです。

 

「上司の顔色をうかがってもやもやしてしまう」「親の態度にイライラしてしまう」「昔から本当の気持ちを閉じ込めがちでストレスを溜めてしまう」など、いつもこころが波打っているような感覚で安心できない状態が続くのは、こころの健康上良くはありませんしこの状態が続くと自分らしさを失っていってしまいます。

 

 

思考の癖は自分で変えることができる!

例えば「強い言い方をされると一気にその人を避けたくなる」「一度失敗したらもう合わないと思ってしまう」などある状況をマイナスの方向に捉えてしまいがちな場合。(こういった考えはままあることですが)問題とすべきはそれをいつまでも引きずってしまうこと、切り替えることが出来ないことなのです。うまく頭の中で処理して受け流すことが出来たら、ネガティブな感情や回避的な行動は減っていきます。

 

この考え方の癖は昨日今日でつく代物ではありません。育った環境やこれまで経験したエピソード(もしかしたら小さなトラウマに似たようなもの)の積み重ねがそのように考えてしまう癖を作り出しているのです。
「性格だから変えられない」「過去の体験は消えない」そう思われますか?―――

 

実はこの癖は自分の力で改善することができるものです。その力を引き出すのに役立つ心理学があります。

 

病気でもないし重たく悩んでいるわけでもないけど、考え方の癖によって日常生活を邪魔するくらいひっかかっているものがあるのであれば、より良い方向へ改善した方が日常生活がぐっと変化しますし、何よりあなた自身が楽になるはずです。

 

 

 

心理サロンもちの木 中村